環境化学

4/8の授業内容についてのまとめ

①現代化学工業の一基幹となっている、ハーバー・ボッシュ法についての簡単な説明。

大気中の窒素から触媒を利用し、アンモニアを生み出す方法である。

1906年にドイツで開発された。これにより、農作物の収穫量が飛躍的に上がった。

その開発に携わった、ハーバーは海水から金を取る研究をしていた。

第一次世界大戦の賠償金を返還するためである。

当時、海水中の金濃度は6mg/トンと考えられていた。

これは、25mプール(長さ25m、横幅15m、水深1.2m)の海水から2.7gの金が取れる計算である。

25m*15m*1.2m=450㎥ 1㎥=1トン(およそ浴槽一杯分)であるため、450トン*6mg/トン=2700mg

mg=10^-3gであるため、2.7gとなる。

しかし、現在は0.00002mg/トンと考えられており、海水中から金を採取することは困難であった。

このことから、分析値は年代によって変わっていくことがわかる。(正確性が向上した)

補足として、海水中の金属の濃度分析は、海水に塩が大量に含まれているため、難しいとされている。

ダイオキシンの濃度分析の困難性に関して

ダイオキシンには様々な異性体が存在し、区別が難しい。

補足として、昔はゴミを低温(500℃ほど)で燃やしていたため、ダイオキシンが発生しやすかった。現在は高温(1000℃ほど)で燃やすため、発生しづらくなっている。

 

③化学の簡単なおさらい

分子の数はmol(モル)で表され、1mol=6.02*10^23(アボガドロ定数)とされる。

濃度は主にppm(parts par million)=100万分の1=10^-6で表される。

 

④元素組成において

オットー・ハーキンス則:偶数原子番号の元素はそれに隣り合う奇数番号の元素よりも多い

太陽系の元素組成の分析方法

⑴太陽の発光スペクトル:元素は固有の波長の光を吸収または放出する。

⑵コンドライト隕石の元素組成:鉄を含まず、炭素数%、水20%、揮発性元素含むコンドライト隕石は高温に晒されたことがない隕石であるため、組成が大きく変化していないと考えられる。補足として、超高温に晒されると、全ての金属は核分裂によって鉄に変化する。大気圏突入の際の摩擦熱は、隕石の中心部を採取するため考慮されない。

地球の元素組成

酸素とケイ素で70%以上を占める。SiO2(二酸化ケイ素、石英、ケイ酸)として存在する。